英文論文掲載 Radiology case reports 2025
英文論文掲載
Radiology case reports 2025
当院へ留学していた、ダニエラ先生が投稿した英文論文がRadiology case reportsに受理されました。題名は、“The use of Sirolimus for an unresectable and refractory venous malformation: A case series” 「切除不能難治性筋肉内静脈奇形に対する新薬ラパリムス®の縮小効果」です。これまで我々骨軟部腫瘍医は筋肉内静脈奇形に対して切除をしてきました。しかし、中には切除不能で、しかもIVR(画像化治療)による塞栓硬化療法も効果が無い症例もあります。
これまで、筋肉内血管腫(静脈奇形)に対するラパリムス®の治療効果は国の承認からの期間が短く臨床成績の報告はほぼありませんでした。当科では切除不能な難治性の2症例に対してラパリムス®を投与し、疼痛管理やサイズ縮小に良好な臨床成績を得ました。将来の治療へ先駆ける重要な論文だと思います。
これまで、筋肉内血管腫(静脈奇形)に対するラパリムス®の治療効果は国の承認からの期間が短く臨床成績の報告はほぼありませんでした。当科では切除不能な難治性の2症例に対してラパリムス®を投与し、疼痛管理やサイズ縮小に良好な臨床成績を得ました。将来の治療へ先駆ける重要な論文だと思います。
英文論文掲載 European Journal of Orthopedic and Traumatology. 2025
英文論文掲載
European Journal of Orthopedic and Traumatology. 2025
村松慶一院長が英文論文を投稿しました。題名は、“Extension patterns of giant lipomas arising from the brachial plexus: giant lipomas from brachial plexus” 「腕神経叢部発生巨大脂肪性腫瘍の伸展様式」です。
脂肪腫は、皮下にできる柔らかい良性腫瘍です。通常は脂肪の塊として軽い病気と見られています。しかし、脂肪腫が腕神経叢部にできると、上肢の動きによって絶え間なく腫瘍に圧迫力が加わり、巨大化することが分かりました。
脂肪腫は、皮下にできる柔らかい良性腫瘍です。通常は脂肪の塊として軽い病気と見られています。しかし、脂肪腫が腕神経叢部にできると、上肢の動きによって絶え間なく腫瘍に圧迫力が加わり、巨大化することが分かりました。
本論文では計6例の巨大化脂肪腫を報告し、伸展する方向が外側、後方、下方の3つのパターンがある事を明らかにしました。中には30cmを超える脂肪腫もあり、これまでの過去の論文の中で最大径でした。これまでこのような臨床報告が無く、貴重な論文と思います。
英文論文掲載 Journal of Orthopaedic Case Report 2025
英文論文掲載 Journal of Orthopaedic Case Report 2025
英文論文掲載 Journal of Hand Surgery
英文論文掲載
Journal of Hand Surgery 2023年掲載
本論文は、手では非常にCommon diseaseである手根管症候群に対して内視鏡を用いた鏡視下手根管開放術の臨床成績を報告しました。
私のみが行った195例の手術症例に対して、前半、中盤、後半の3期に分けて手術成績を比較しますと、手術手技が確立する後半でも医原性の正中神経障害は避けられなかった、という結論が得られました。手根管症候群の正中神経は解剖学的な走行と異なり、アジア人には比較的大きなカニューラを手根管内に挿入することは神経障害の危険性を含んでいます。少しでも危険性を感じれば、躊躇なく従来法の手根管開放術へ変更すべきです。また。アジア人に合った小口径のカニューラを開発することも重要と考えられました。
私のみが行った195例の手術症例に対して、前半、中盤、後半の3期に分けて手術成績を比較しますと、手術手技が確立する後半でも医原性の正中神経障害は避けられなかった、という結論が得られました。手根管症候群の正中神経は解剖学的な走行と異なり、アジア人には比較的大きなカニューラを手根管内に挿入することは神経障害の危険性を含んでいます。少しでも危険性を感じれば、躊躇なく従来法の手根管開放術へ変更すべきです。また。アジア人に合った小口径のカニューラを開発することも重要と考えられました。
英文論文掲載 Journal of Orthopedic Report 2023
英文論文掲載 Journal of Hand Surgery
英文論文掲載
Journal of Hand Surgery 2023:28 (1) ; 1-8.(仮)
当院リハビリテーション科の嵐川嘉人作業療法士、木下大介科長、井上先生、上田先生、城市先生、村松院長の英文論文がJournal of Hand Surgeryに掲載されました。
親指(母指)の根元にCM関節という特殊な関節があります。この関節のおかげで親指を回すことができますが、動きが大きいために年齢とともに壊れやすくもあります。私たちは以前より不思議に思っていましたが、このCM関節は壊れても痛みを訴えない患者さんもいます。また、治療してもなかなか痛みが良くならない患者さんもおられます。
本研究では、母指CM関節症を装具や手術で治療した時に、どのような患者さんが良くなるのか?あるいは、どのような患者さんに痛みが長く続くのか?を検討しました。性格検査として矢田部・ギルフォード検査で評価し、ある特定の性格を有する患者さんに痛みが残りやすい事がわかりました。この結果は、個別にリハビリの方法を工夫するなど、治療の改善につながると思います。
この研究を行うにあたり、嵐川先生はじめ当院リハビリの先生方にはとてもがんばっていただきました。努力が報われて、こうして活字になって発表されたことは大変光栄であったと思います。
親指(母指)の根元にCM関節という特殊な関節があります。この関節のおかげで親指を回すことができますが、動きが大きいために年齢とともに壊れやすくもあります。私たちは以前より不思議に思っていましたが、このCM関節は壊れても痛みを訴えない患者さんもいます。また、治療してもなかなか痛みが良くならない患者さんもおられます。
本研究では、母指CM関節症を装具や手術で治療した時に、どのような患者さんが良くなるのか?あるいは、どのような患者さんに痛みが長く続くのか?を検討しました。性格検査として矢田部・ギルフォード検査で評価し、ある特定の性格を有する患者さんに痛みが残りやすい事がわかりました。この結果は、個別にリハビリの方法を工夫するなど、治療の改善につながると思います。
この研究を行うにあたり、嵐川先生はじめ当院リハビリの先生方にはとてもがんばっていただきました。努力が報われて、こうして活字になって発表されたことは大変光栄であったと思います。
英文論文掲載 Journal of Hand Surgery
英文論文掲載 Journal of Orthopaedic Reports. 2022年
英文論文掲載
Journal of Orthopaedic Reports. 2022年
当院に留学中であったIan Jason Magtoto先生と村松慶一院長が英文論文を投稿しました。題名は、「手指関節が多発性に骨吸収された非典型的痛風例」です。
痛風は第1趾関節炎を主症状し、その原因は高尿酸血症です。本例は、手指の関節が多発的に骨吸収され、不安定性が生じました。この症状は痛風には非典型的で、多発性網状組織球腫、関節リウマチ、乾癬性関節炎などと鑑別が必要でした。骨移植を追加した関節固定術を3関節に行いましたが、内固定材料は破損するなどの合併症がありました。本例の診断や治療選択について考察し、本Journalに報告させていただきました。
痛風は第1趾関節炎を主症状し、その原因は高尿酸血症です。本例は、手指の関節が多発的に骨吸収され、不安定性が生じました。この症状は痛風には非典型的で、多発性網状組織球腫、関節リウマチ、乾癬性関節炎などと鑑別が必要でした。骨移植を追加した関節固定術を3関節に行いましたが、内固定材料は破損するなどの合併症がありました。本例の診断や治療選択について考察し、本Journalに報告させていただきました。
英文論文掲載 Modern Rheumatology. 2022年 6月掲載予定
英文論文掲載 European Journal of Orthopedic and Traumatology. 2022年 1月掲載
英文論文掲載
European Journal of Orthopedic and Traumatology. 2022年 1月掲載
村松慶一院長が英文論文を投稿しました。題名は、“Partial trapeziectomy for Eaton stage III thumb carpometacarpal arthritis: ligament reconstruction with tendon interposition using the entire fexor carpi radialis and interference screw fxation” 「進行期母指CM関節症に対する改良関節形成手術の臨床成績」です。
母指は手の機能の6割を担うと言われています。他指との違いは、屈伸のみならず回すことができる事で、その動きを作る関節がCM関節です。このCM関節は、手の関節の中で2番目に変形性関節症を起こしやすい関節です。痛みのため、母指が使えなくなると、手の機能が4割しか使えないという事になり、進行例は手術適応となります。
本論文では1983年に発表されたBurton関節形成手術を改良し、治療成績を向上させました。24例26母指に対して改良術式を行い、治療期間の短縮や母指の長さが維持できたなど良好な結果が得られました。
母指は手の機能の6割を担うと言われています。他指との違いは、屈伸のみならず回すことができる事で、その動きを作る関節がCM関節です。このCM関節は、手の関節の中で2番目に変形性関節症を起こしやすい関節です。痛みのため、母指が使えなくなると、手の機能が4割しか使えないという事になり、進行例は手術適応となります。
本論文では1983年に発表されたBurton関節形成手術を改良し、治療成績を向上させました。24例26母指に対して改良術式を行い、治療期間の短縮や母指の長さが維持できたなど良好な結果が得られました。
英文論文掲載 Journal of Hand Surgery 2022
英文論文掲載
Journal of Hand Surgery 2022
村松慶一院長の英文論文がJournal of Hand Surgeryに掲載されました。題名は「進行期手指狭窄性腱鞘炎に対する安永尖刀を用いた超音波エコーガイド下腱鞘切開術の治療成績」です。
ばね指は頻度の高い腱鞘炎です。早期では装具療法を行っていますが、進行した場合は手術適応です。通常は手掌を1cmくらい切開せねばなりませんが、術後3か月くらい瘢痕形成で創部が不快な感じがします。安永先生は現在黒崎整形外科の理事長をされておられ、ばね指に対する特別なメスを考案されました。手掌皮線より中枢を3mm程切開し、このメスを挿入します。
当院では超音波エコー検査を見ながら安永尖刀を使い、できるだけ小さな皮膚切開で確実で痛くない手術を行っています。これまで150名の進行期ばね指患者に本法を行い、大変良い成績が得られましたので、この度英文論文に報告させていただきました。最近は、尖刀の形状を改良して、より良い成績を上げるようにしています。
ばね指は頻度の高い腱鞘炎です。早期では装具療法を行っていますが、進行した場合は手術適応です。通常は手掌を1cmくらい切開せねばなりませんが、術後3か月くらい瘢痕形成で創部が不快な感じがします。安永先生は現在黒崎整形外科の理事長をされておられ、ばね指に対する特別なメスを考案されました。手掌皮線より中枢を3mm程切開し、このメスを挿入します。
当院では超音波エコー検査を見ながら安永尖刀を使い、できるだけ小さな皮膚切開で確実で痛くない手術を行っています。これまで150名の進行期ばね指患者に本法を行い、大変良い成績が得られましたので、この度英文論文に報告させていただきました。最近は、尖刀の形状を改良して、より良い成績を上げるようにしています。